Exhibitions

Girl and Mercedes, Harlem, 1983
ⓒ Nobuo Nakamura

「Pictures of Hope」特別展示
中村ノブオ「ハーレムの瞳」

 
September 18 - December 20, 2020      
Wednesday through Sunday 1:00-6:00PM
apointment only


Press Release

 

いまアフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為に抗議して、非暴力的な市民的不服従を唱えるブラック・ライヴズ・マター (BLM)運動が世界中で注目されています。
80年代にハーレムで暮らす人たちの日常を、社会の内側からディアドルフ8X10”大型カメラでドキュメントした中村ノブオ「ハーレムの瞳」シリーズは、アフリカ系アメリカ人たちへの高いリスペクトが感じられる作品としていま再注目されています。作品が永久保存されているブルックリン国立博物館が最近発行した、ブラックコミュニティーと権利を主張する為に、「みなで選挙に行きましょう!」と呼び掛けるニュースレターにも、中村の作品が紹介されています。80年代、彼はいち早くアフリカ系アメリカ人の未来への「Hope(希望)」を意識して作品制作を行っていたのです。「Pictures of Hope」展では、中村ノブオ「ハーレムの瞳」から、代表作と貴重なヴィンテージ・プリントを特集して展示いたします。

 
中村ノブオは、1946年福島県三春町出身。東京写真専門学校卒業後、1970年に何もコネクションを持たずにプロの写真家を目指して無謀にもニューヨークへ渡ります。写真で独立するという自らの強い信念が幾多もの幸運を呼び寄せ、広告写真家のアシスタントに採用されます。その後、経験を積み1981年にはフリーカメラマンとして憧れの地で独立します。30代の中村が写真家の可能性を試すために行なったのが、当時は治安が極端に悪かった黒人街ハーレムでの写真撮影でした。チャレンジ精神豊かな中村は、大胆にも誰も行なっていない8X10”の大型ビューカメラでの撮影を開始します。ハーレムのストリートで三脚を立て、暗幕の中でピントを合わせるときは、緊張で心臓の鼓動が聞こえ、冷や汗が流れたそうです。どこからともなくブルースが流れるハーレムの町中での撮影中、中村の頭の中では日本ブルース、演歌のメロディーが流れていたそうです。色々な幸運に恵まれて週末のハーレムでの撮影が数年間続きました。怖いからと隠し撮りしなかったこと、奥さん、子供を同伴させたのが住民の暖かいサポートが得られた理由だったかもしれない、と中村は語っています。彼の作品のモデル達は皆リラックスしていて緊張を全く感じられません。それどころか、彼らの穏やかな人間性さえが印象付けられます。中村の作品からは、当時の「危険で怖い黒人街ハーレム」のイメージは、アップタウンに住む白人や旅行者の抱いていたものだった事実が明らかになります。
またハーレムに住む人々のドキュメントは、まるで綿密に何気なさが計算された高度なファッション写真のように見えてきます。いや1980年代のニューヨークの雰囲気、気分、スタイルをとらえた一流のアート系ファッション写真としても通用します。
1980~1984年に撮影された一連の作品はニューヨークの写真界で高く評価され、ブルックリン国立博物館、ニューヨーク市立図書館ショーンバークセンター、ニューヨーク市立博物館などでコレクションされています。また中村が1984年に帰国後、1985年に写真集『ハーレムの瞳』(築摩書房刊)としてまとめられています。

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