Blitz Gallery updated 2017-03-17

Past Exhibition

Michael Dweck (マイケル・デウィック) 写真展
「Habana Libre」
(ハ バ ナ ・ リ ブ レ)
2011年12月2日(金)~ 2012年2月25日(土)
(年末年始休廊 12月22日~1月5日)

1:00PM~6:00PM/ 休廊 日・月曜日 / 入場無料



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ⓒ Michael Dweck
“The bar at the Hotel Melia Cohiba,Habana, 2010”

現在欧米で注目されているマイケル・デウィック(Michael Dweck, 1957-)の新作展「Habana Libre」(ハバナ・リブレ)を開催いたします。本作は、「The End: Montauk, N.Y」、「Mermaids」に次ぐアイランド三部作の最終章となります。また本展はギャラリーでの世界巡回展の東京展です。来年にはキューバでの写真展も予定されており、実現すれば米国人写真家による革命後初の写真展になります。

マイケル・デウィックはニューヨーク州生まれ。長年広告業界で活躍した後、40歳代に写真家に転身。ロングアイランドの漁村モントークの消え行く地元サーフィン文化をドキュメントした「The End: Montauk, N.Y」で2002年にデビューします。同時多発テロ後に自信を失っていたアメリカ人は、古きよき時代の気分が凝縮された彼の作品に魅了されます。また著名コレクター、セレブが作品をコレクションしたこともマスコミで話題となります。写真集"The End: Montauk"(2004年刊)は瞬く間に完売し、いまや古書市場でプレミアム付きで取引されています。

デウィックの新作はキューバが舞台です。彼は2009年以来、同地を8回も訪問しフィルム約500ロール分の撮影を行いました。写っているのはナイトクラブのパーティー、若者のナイトライフ、スケートボーダー、ファッションショー、音楽ライブ、ビーチライフ、サーフィンなどのシーン。まるでマイアミや南米リオという雰囲気の写真です。本作で、デウィックは階級がないはずの共産主義国キューバに存在するクリエイティブな特権階級のファッショナブルな生活を探求。彼によると、それはまるで他分野の文化人が集った30年代のパリのサロンを彷彿させるとのことです。西側はもちろん、キューバ内でも知られていない同国内のシークレット・ライフを初めて紹介するドキュメント作品です。
キューバというと、ライ・クーダとヴィム・ヴェンダース監督による「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の、古い街並みと50年代の古いアメリカ車が走っているイメージがあります。いまでも多くの住民は経済的には非常に貧乏です。しかし、キューバの社会にはアーティスト、作家、俳優、モデル、ミュージシャンたちの特権階級が存在するのです。彼らのような生活に必要なのはお金ではなく、社会的コネクションとのこと。お互いに才能を認め合った多分野のクリエイティブな人たちのコミュニティーなのです。なんとその中には、有名な革命家のチェ・ゲバラ、フィデル・カストロの息子二人も含まれています。デウィックは彼らの貴重なポートレートも撮影しています。この分野の人材が育ったのは、1959年の革命以来、キューバ政府が文化振興に力を入れた背景があるようです。この状況を言い表しているのが、“キューバは経済的には貧乏だが、人材的には豊かだ” というキューバUNICEFの副代表Viviana Limpias氏のコメントです。(同名写真集に収録 )この視点こそは、お金がなくてもそれぞれが自分を磨いて魅力的になれば、周りに人が集まり幸せになれる、という不況で苦しんでいるアメリカ人へのデウィックからのメッセージではないでしょうか。

本展では約50X60cmの大判モノクロ・カラー作品16点を展示いたします。写真集「Habana Libre」(2011年Damiani刊)、プリント付き限定100部のサイン入り写真集特装版も販売いたします。